KiiTa[キータ]聞いた?効いた!ライフケアとセルフメディケーションの情報誌|薬剤師さんの知っ得商品
KiiTa[キータ]聞いた?聞いた!ライフケアとセルフメディケーションの情報誌
Self Medication KiiTa初夏号20〜21ページ掲載
薬剤師さんの知っ得商品
切り傷、すり傷、虫刺され。すばやく、適切な対応を。早く、きれいに治したい傷。そのポイントは?。
バックナンバーはこちら

切り傷・すり傷・虫刺され  キャンプ、海水浴、ガーデニングなどが楽しい季節。 転んだり、指を切ったり、虫に刺されたりする機会も多くなります。 正しい手当てで、夏を楽しく過ごしましょう。
傷の新常識は「乾燥させない」こと
「傷は乾かさない」が最近の常識。そのほうが傷は早く、きれいに治ります。
けがをしたとき、傷口からしみ出してくる透明な液体(滲出液)の中には、傷の治りを助ける物質が含まれています。そのため、カーゼでその液体を吸い取ったり、傷口を乾燥させたりすることは逆効果。滲出液が作用を十分に発揮できるように、傷口を湿った状態に保ったまま、傷を治そうというのが新しい考え方です。

手当ての方法は、難しくありません。ポイントは、傷口を水で洗い流すこと。砂やゴミなどを残さないように水圧を利用してきれいに洗ってください。そして、ガーゼなどで押さえて止血をし、最後に救急絆創膏を貼ります。
かゆみ・赤みが強い場合はステロイド剤を
もうひとつ、夏に多いのが虫刺され。かき壊して跡が残ったり、化膿させてしまったり……。こうしたことを防ぐためにも、虫刺されに気づいたら、かく前に、すぐにかゆみ止めの塗り薬を塗りましょう。

ちょっと蚊に刺された程度なら、抗ヒスタミン薬中心のもので十分。しかし、ノミやダニ、やぶ蚊などに刺されて、かゆみや赤みが強いときには、ステロイド剤が有効です。ステロイド剤というと、「こわい」と思われるかもしれません。もちろん、広範囲や長期間の使用は避けなくてはなりませんが、虫刺されでは、塗る場所はとても小さく、きちんと使えば2〜3日ほどでよくなりますから、神経質になる必要はないでしょう。

外出先などで薬がない場合は、水でぬらした冷たいタオルなどで患部を冷やすだけでも楽になります。海や山などに出かけるときは、虫よけ剤などを利用して虫に刺されないように準備しておくことも大切です。
切り傷、すり傷・・・ケアの基本は、3ステップ 
1.洗い流す
異物が残っていると、炎症や化膿の原因に。水道水などのきれいな水で、傷口をていねいに洗い流し、砂やゴミなどを取り除く。汚い場所でころんだ場合は、その後に刺激の少ない消毒薬で消毒をしてもよい。
2.血を止める
清潔なコットンやガーゼを傷口にあて、上からしっかり押さえて止血する。
3.傷口を保護する
出血が止まったら、救急絆創膏で傷口を保護する。傷口にくっつきにくい素材のものを。
*こんなときは受診を
●洗っても取り除くことができないガラス片などが入ってしまったとき
●出血が止まらないとき
●ズキズキした痛みが続くとき
●動物に咬まれたとき
●切り傷の傷口がギザギザしているとき など

監修 堀美智子先生 堀美智子先生
医薬情報研究所(株)エス・アイ・シー薬剤師。名城大学薬学部卒業。
セルフメディケーション推進協議会理事を務めている。

最新ナンバー

会社概要

個人情報保護について

お問合せ

Copyright(C)2006. Kiita.All right reserved