KiiTa[キータ]聞いた?効いた!ライフケアとセルフメディケーションの情報誌|薬剤師さんの知っ得商品
KiiTa[キータ]聞いた?聞いた!ライフケアとセルフメディケーションの情報誌
Self Medication KiiTa秋号18〜19ページ掲載
あなたの便秘薬選び、 間違っていませんか!?
タイプに合った薬選びで 便秘は上手に改善できる!!
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便秘薬を選ぶとき、「よく効くから」という理由で選んでいませんか? もしそうなら、あなたの便秘薬選びは間違っています!! 便秘薬の正しい選び方とは…。

便秘には、 大腸の収縮を助ける薬から

クセにならず、便秘薬を上手に効かせるコツはまず、便秘のタイプを知ることです。
便秘の人の多くは大腸の筋力が低下してぜん動運動がうまくいかないためにおこる「弛緩性便秘(しかんせいべんぴ)」です。最初は大腸の収縮を助けるカルボキシメチルセルロースやプランタゴ・オバタなどが入った便秘薬を選びます。これらは、水分を吸収してふくらみ、それが刺激となり大腸のぜん動運動を促します。腸の運動を全体的に促進する漢方系の便秘薬もいいでしょう。

自覚症状としておなかに硬い便がつまっているように感じられる便秘であれば、酸化マグネシウムの入っている便秘薬がおすすめ。水分を大腸に集め、便をやわらかくして排泄させます。

これら2種類の便秘薬で効果がない場合には、ピコスルファナートやセンナが主成分の便秘薬を。これらの薬は、腸を直接刺激してぜん動運動を促進します。このほか、ビサコジルが成分となった便秘薬も効果を発揮します。ただし、これらの薬は長期間使うと、習慣性があるので注意が必要です。

けいれん性便秘に、 逆効果の便秘薬もある
便秘と下痢を繰り返す場合を「けいれん性便秘」と言います。ストレスなどによって起こるため、若い人に多い便秘です。このタイプの便秘には、腸に直接作用する薬を飲むと逆効果。かえってけいれんを強くし、腹痛を起こす可能性があります。どうしても薬を使いたい場合には、医師や薬剤師に相談し、アドバイスを得ましょう。
直腸性便秘には、 浣腸が効果的

直腸に便が運ばれても、便意が起こらないのが「直腸性便秘」です。このタイプには、肛門から直腸に薬を注入する浣腸を使って、長い間たまっていた便を排泄させます。しかし長期間使うと、直腸の反応が鈍くなるので、浣腸はあくまでも一時的な処置と心得ておきましょう。

どのタイプの便秘も薬剤師などに相談し、自分に合った薬を選ぶことが大切です。

生理前の女性と高齢者は 便秘になりやすい?!

男性にくらべて、便秘に悩む女性ははるかに多いですね。 その理由はプロゲステロンという女性ホルモンにあります。 このホルモンの働きが高まる生理前の2週間は、大腸の働きが悪くなり、便秘を起こしやすくなります。また、高齢になると、腸の筋力が低下する、腸の働きをつかさどる自律神経が衰える、腸内の善玉菌が減るなどして、腸の働きが低下します

この他、睡眠不足やストレスの多い人も便秘になりやすいので、日常生活に注意を。
心がけたい日常生活

・食物繊維の多い食事、乳酸菌をとる
・起きがけに、コップ1杯の冷水を補給する
・同じ時間にトイレへ行く
・適度な運動をする
・たっぷり睡眠をとる

食生活を改善しにくい方は、食物繊維を補えるサプリメントや整腸薬(腸の働きを正常に整える薬)を利用するのもおすすめです。


監修 藤田知子先生 藤田知子先生
薬剤師。京都薬科大学卒業。
製薬企業にて新薬の開発および、学術を担当。
その後、ドラッグストアに転職。薬事日報社から「ドラッグストアQ&A」を発刊。
NR(栄養情報担当者)認定を取得し、健康食品・サプリメントのアドバイザーとして、ドラッグストア薬剤師にできることを検討中。

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